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2018年08月20日

きむちんからのお手紙 − 2018年8月号 −

きむちんからのお手紙 − 2018年8月号 −

富士山北口八合目3250m。
朝4時を少し回った、烏帽子岩(えぼしいわ)神社。
月は夜明け前の日に照らされ、光を増している。
空と雲海の境い目が赤い。もうライトは要らない。
気温は5℃、今年は暑い。とにかく、はたき掛けや掃き掃除などが先決だ。
続いて、御神水湧泉(わくいずみ)と米と塩を献饌(けんせん)し、拝礼が始まる。
平成三十年八月◯日◯曜日、本日の朝拝を始めます!
先ず、二拝二拍手一拝。
続いて「神拝三唱」垢離(こり)取りて洗い流せば身も清し 心も清し冨士のみたらし
次、身禊祓詞(みそぎはらいことば)…
続いて”切り火”(火打石による浄め祓い)
次、大祓詞(おおはらいことば)… 次、六根清浄祓詞(ろっこんしょうじょうはらいことば)…
次、冨士神拝詞… 次、御神語十唱  次、御神名(ごしんみょう)十唱
そののち低頭のまま、登山者の無事、山小屋の盛況、いま日本にいらっしっやる皆さま方、また遍く全ての地球の皆さま方、動物・魚、植物、鳥や虫に至るまでの、ことごとくの繁栄をお助けいただけます様、本日も御力をお貸しくださいませと”祭り主からの希望”を神さまに告げる。
最後に、締めの四拍手。続いて、一拝。
朝のお務めが終われば、もう朝4時40分過ぎだ!
御社(おやしろ)の外に出る。ただ待つ。ひたすら待つ。
ダウンパーカーを羽織らねば、流石に寒い!
いよいよ雲海をなす雲間から、一条の光となって、まん丸い太陽の上端の登場である。
御来光だ!!







山頂付近からは、風に乗って嬌声と拍手が聞こえてくる。
小屋の付近からは、山小屋の番人の掛け声で万歳三唱が始まる。
一気に周りの空気が暖まり始めるのを感ずる!!!
毎日、毎日、日本一早く朝日が昇る富士山頂。
今日という1日が始まるとは、本当にこのことだ。
陽が上がりきったところで…二拝二拍手一拝。
続いて「神拝三唱」垢離取りて洗い流せば身も清し 心も清し冨士のみたらし
次、身禊祓詞 次、御神語十唱 次、御神名 そして「感謝」。
二拝二拍手一拝、さらに二拝四拍手一拝し、天照大神へのご挨拶を終える。
さぁ 小頂上*の御朱印や、冨士天拝守、天拝鈴などを授かりたい皆さまの行列が始まってるぞ!
烏帽子岩神社一段下の天拝宮の扉も開けなきゃぁぁ〜
こうして、この「平成」最後の夏。
安らかな気持ちで神職の日課を過ごさせていただきました。
ありがとうございましたm(_ _)m

*小頂上(こちょうじょう)と言う。富士山の御神域とは、この天拝宮から上を指す。江戸期の頃は、ここ天拝宮の置かれている場所が富士山頂にある噴火口の底に当たるとされ、神さまのお住いを正面から拝める場所とされていた。

MON 20/08/2018 きむちん

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